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NO11 らくだ書店 東郷店(愛知県愛知郡東郷町)

Img_0357 9日は高校時代からの友人、雅美が車を出してくれた。一人娘の優希ちゃんが受験だというのに、「家でただ待っていると、かえって精神衛生上、悪いから」と言ってくれる。ありがたい、もつべきものは友、である。その好意にしっかり甘えてしまうことにする。
それで、今日は雅美ズ・チョイス。
これが素晴らしかった。外見からして一味違う。まるでお洒落なレストランか、喫茶店のよう。実際、喫茶店がお店に併設されていて、喫茶店に売っている本を持ち込んで読むことができるのだそうだ。
Img_0365 店に入ってすぐに植木とベンチの公園のような一角が作られ、その真ん中にはこんなコメントが。
「読書することは自分を磨き、心に艶が出ます。読書することは樹木が土から養分を得るように、人を大きくします。読書することは、いつでもどこでも誇りに思えます。そんなみなさんにらくだ書房は役立ちたいと思います」
丸善名古屋栄店もそうだったが、ポリシーのある書店である。
うーん、これは朝からテンションがあがる。わざわざ来てよかった。

Img_0359 応対してくださったのは、店長の小池明人さん。急な訪問にも、嫌な顔もせず、穏やかにお話してくださった。
1.仕事で心がけていることは?
250坪の郊外型のお店なんですけど、品揃えがどこの店でも変わらない、いわゆる金太郎飴にならないように、専門書も少し置いています。それから、自分の好きな児童書とか人文書では多少はこだわりのある本を混ぜたりしていますが、どこまで伝わっているかなあ(笑)。
2.書店員になってよかったと思うことは?
学生時代のバイトから数えると19年書店員をやっているんですが、良い仕事にめぐりあっImg_0367 たと思っています。本自体も好きだけど、本屋に入った感覚とかが好きで。バイト時代にレジとかやって、自分の本当に好きな本をお客さんが買ってくださるのが嬉しかった。自分以外にもこんな本を買う人がいるなんて、と思って。バイトではよくても、いざ仕事にしたら感覚が変わるかと思ったけど、そうじゃなかったんです。好きな仕事につける人っていうのは、なかなかないから、多少嫌なことがあっても、我慢できる。自分にとっては書店員が天職だと思っています。
ただ、仕事としてやってることだから、売れるものと売りたいもののバランスを取ってやっています。自分で数字をつけたもの(多く注文を出したもの)は、責任を持って売ろうと思うのImg_0360 で、なるべく平台に置いたり、場所を変えたりして、できるだけ長く置くようにしています。多めに取って、売れ残ったら返品しちゃえばいい、という発想ではありません。
3.仕事で、これがうまくいった、と思うことは?
人と話したり、本を読んだりして、もっと世界史の勉強がしたい、と思っていた時に、教科書の山川出版社が一般向けに出した「もう一度読む山川日本史」「もう一度読む山川世界史」という本を知ったんです。これを読み直してみると、すごくいい。内容的には教科書そのものなんですけど、今だから、そのよさがわかる。それで、まだあまりこれが騒がれていない時期に仕入れたところ、中ヒットになって、よかったな、と思いました。世間が目をつける少し先に目をつけた、というのが嬉しいですね。
4.印象に残る営業マンは?
名古屋市内から外れるので、大手の方、とくに文芸人文の方はいらっしゃいません。地方のセレクターや、代行でやっていらっしゃる方が多いのですが、売れ筋やほかの書店の情報などを教えてくださるありがたい存在です。来てくださる方とは、大体仲良くさせていただいていますし、感謝しています。
5.気になるほかの書店は?
珍しい書店があると聞くと、全国どこでも行くようにしています。京都の恵文社にも、騒がれるより前に見に行っていますし。書店を見るのが好きなんですよ。東海、北陸、関東は結Img_0361 構行きました。その中で好きな書店と言われれば、地元では春日井のアムル。雑貨も置いてあるお店なんですが、ヴィレッジ・ヴァンガードをもっときれいにしたような(笑)。それから、ザ・リブレット千種店もいいですね。それにやっぱり、ちくさ正文館は基本だと思いますし。
だけど、本当に好きだったのは、上京した当時(88年頃)のリブロ池袋店ですね。あの頃の、リブロの活況を見られたのはよかった、と思っています。
6.将来的にやってみたいということは?
理想を言えば、年を取ったら古本屋がやりたいと思っています。

Img_0362 実は、本好きというより自分は書店好きだと思う、とおっしゃる小池さん。自分はすごい読書家というわけではない。ひとりの作家を何冊も追いかけるよりは、いろんな本を読んでみたい。そして、それを紹介したい、とおっしゃるのだ。実は、その気持ち、すごくよくわかる。本を読むのももちろん好きだが、何か特定の作品やジャンルに固執しているわけではなくく、いろんなものがたくさんある本屋のわくわく感が好きなのだ。だから、書店100軒営業なんて無謀なことを私も考えたわけなんだけど、まさか、現役の書店員にもそういう方がいらっしゃるとは思わなかった。休日にも本屋に行くし、旅行先でも本屋に入るという小池さん。まさに私もそう。思わず、手を取って握手したくなりました。
そんな素敵店長のいるらくだ書店東郷店。喫茶店に新刊書を持ち込むことができる、ということで有名になっており、朝一番から取材を始めたら、みるみるうちに席が埋まり、取材が終わる頃には満席になっていました。
みんな、新刊をただで読むのはいいけれど、たまにはちゃんと買ってあげてね。図書館じゃないんだからね。と、ついついお店に肩入れして、言いたくなりました。
みなさんも、東郷方面にお出掛けの際は、ぜひらくだ書店東郷店に立ち寄って、お買い物してあげてくださいね。書店は売れてなんぼ、なんですから。

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